かがっくん

金星探査機あかつきの故障が逆止弁の不具合だった事が分かってきたが、その為に逆噴射の際に燃料が10分の1しか流れなかったそうだ。
当然酸化剤と燃料の混合比が狂ってしまい、そのせいでエンジンが破損した可能性もある。

アメリカ製の直径２・３センチほどの逆止弁だが、そんなものでも働かなければエンジン全体に影響が出てしまう。
今年は同型エンジンで地上での燃焼試験をして状況を分析するようだ。

また金星の軌道への再投入を6年後にする可能性があると言っていたが、これが1年前倒しになるかもしれない。

現状では16年の12月から17年1月に再投入の予定だが、そうなるとエンジンの噴射に負担がかかる。
そうではなく、前もってあかつきを減速させておいて、金星が追いつくのを待つ5年後の再投入のほうがエンジンに負担が少ない。

エンジンが破損している可能性があるので、この5年後と言う話が出てきたのだが、容易なのは一気にエンジンを噴射して金星軌道に投入する6年後だそうだ。
どちらを選ぶかはエンジンの状態次第で、効率よく減速できる時期が今年の4月なので、それまでにエンジンの状態を調べるそう。

ただエンジンの状態を調べるといっても難しいだろう。どうやって調査するんだろう。
貴重な燃料を使って噴射してみるというのも、それほど頻繁に出来るものじゃないだろうし、エンジンの噴射口など外観の破損状況なんかは直で見れば一発だが、地上にあるわけではないから直にエンジンを見るわけにもいかない。
ほんとうに衛星や探査機と言うのは難しいものなんだなと思う。